役員運転手とタクシー運転手の年収や仕事内容を徹底比較
役員運転手とタクシー運転手は、車両を運転する仕事という点では同じです。しかし、役員運転手は役員を乗せて運転する仕事、タクシー運転手は利用客を乗せて運転する仕事など、似ているようでさまざまな異なりがあります。そこで今回は、役員運転手とタクシー運転手の年収や仕事内容を比較しながら解説します。
それぞれの年収
役員運転手とタクシー運転手の年収はどのくらいなのでしょうか。ここでは、それぞれの年収について解説します。
役員運転手の年収
一般的に役員運転手の平均年収は、400万円前後で月給制がほとんどです。給与の内訳は、基本給プラス手当となっている場合が多いです。この手当は、早朝や深夜、休日出勤などの時間外労働として支払われる賃金となっています。
そのため、雇用形態や勤務時間、所属する企業などによって、年収にある程度の幅があります。また、役員運転手は、基本的に企業役員の専属運転手となるため、雇用期間は最低でも1年、長い場合では20~30年と長期間に及ぶこともあるようです。
そのため、役員運転手は安定して収入を得ることができる職業です。
タクシー運転手の年収
タクシー運転手の平均年収は、役員運転手と同等の350~400万円とされています。しかし、タクシー運転手の給与形態は役員運転手とは異なり、完全歩合給や固定給プラス歩合給となっていることがほとんどです。歩合給とは、簡単にいえば営業売上げが良いほど給与が高くなるというものです。
そのため、稼げる額は日によってバラつきはありますが、自分が努力した分はしっかり給与に反映される仕組みになっています。夜間勤務にするとより高収入を得られる可能性がありますが、体力的にきついというデメリットもあります。
それぞれの仕事内容
役員運転手とタクシー運転手の仕事にはどのような異なりがあるのでしょうか。ここでは、それぞれの仕事内容について解説します。
役員運転手の仕事内容
役員運転手のメインの仕事は、担当する役員を社用車で目的地に運転して送迎することです。送迎する際は、安全運転することはもちろん、移動時間を快適に過ごせるように細やかな気配りをする必要があります。
また、突然のスケジュール変更や予期せぬ渋滞に巻き込まれた場合に、臨機応変に行動できる対応力も求められます。つぎに、待機時間に社用車の清掃や管理をすることも役員運転手の仕事のひとつです。役員の安全のために日々の車両点検も必要ですし、汚れた車両で取引先に向かうと役員に恥をかかせてしまうので、洗車をして常にきれいにしておくことも大事な仕事といえます。
さらに、スケジュール通りに役員の送迎をするためには、目的地までのルート確認や渋滞状況の確認をしておかなければなりません。曜日や時間帯によって道路の渋滞状況が変わるので、その日ごとに適切なルートを選択する必要があります。
タクシー運転手の仕事内容
まず、タクシー運転手のメインの仕事は、利用客を目的まで送り届けることです。役員運転手とは異なり、利用客は毎回変わるのである程度のコミュニケーション力はあった方がよいでしょう。利用客を安全で快適に目的地まで送り届けるためには、自分が運転する車両のメンテナンスや清掃は欠かせません。
乗車前から接客サービスは始まっています。そして、売上管理や走行距離などの確認や記録をすることも仕事のひとつです。最後に洗車して1日の汚れを落とし車庫に格納します。
それぞれに向いている人の特徴
役員運転手とタクシー運転手に向いている人ではどのような異なるポイントがあるのでしょうか。ここでは、それぞれに向いている人の特徴を解説します。
役員運転手に向いている人
まず、安定した収入を求める人は、役員運転手が向いているでしょう。役員運転手は、役員との相性や役員の企業の特性を理解している必要があるため、運転手を交替させることはあまりありません。そのため、役員運転手は安定した仕事が保証され、安定した収入を得ることができます。
また、車内で快適に過ごせるように、役員の体調に合わせて温度調整をしたり、乗り心地の良い運転を心がけたりするなどの細かな気配りができる人が向いているでしょう。
タクシー運転手に向いている人
タクシー運転手は、勤務形態によって生活リズムが不規則になりがちです。そのため、休みの日は十分な休養をとったり、ストレスを解消したりするなどの自己管理ができる人がタクシー運転手に向いているといえます。
加えてタクシー運転手は、毎回違う人を乗せるため、初めて接客する人の方が圧倒的に多い職業です。そのため、人と話すことにストレスを感じず、コミュニケーションをとることが好きな人が向いている職業です。ただし、静かに乗車していたい利用客もいるので配慮しましょう。
まとめ
このように、役員運転手とタクシー運転手は似て非なる職業です。役員運転手は、安定した収入を求め、細やかな気配りができる人に向いています。平均年収は400万円前後で、基本給プラス手当の形態が多く、雇用期間は最低でも1年、長い場合では20~30年と長期間に及びます。
主な仕事は役員の送迎で、安全運転はもちろん、移動時間を快適に過ごせるようにすることが求められます。また、車両の清掃や管理、ルート確認なども重要な業務です。今回紹介した事柄を参考にしながら、役員運転手を検討してみてはいかがでしょうか。