役員運転手に向いている人と向いていない人の違いとは?
会社役員の送り迎えを行う運転手のことを役員運転手といいます。役員運転手は、さまざまな人を乗車させるバスやタクシーの運転手と違い、会社役員のお付きとして1対1で仕事をします。そのため、バスやタクシーの運転手とは違ったスキルを必要とされる職業です。今回は、役員運転手の魅力や向いている人、向いていない人の特徴を解説します。
役員運転手の仕事の魅力
役員運転手の魅力は多くあり、まず運転手業の中では、年収がそれなりに高いことが挙げられます。働く会社にもよりますが、月収はおおよそ30万円で、ボーナスを含めると年収は400万くらいです。
また、車内で会社役員と1対1で会話をすることになるため、すぐに会社役員と顔見知りになることができます。取締役クラスと話す機会は、一般の社員ではなかなかあることではありません。そのような役員と顔見知りになり、共通の話題を持てることも役員運転手の仕事の魅力の1つです。
また、自分を磨くということができることも役員運転手の魅力でしょう。会社の代表を務める方やその方の知り合いなどは、ビジネスマナーがしっかりと身についている方が多くいます。このような方たちの話している内容や所作などを間近で見ることができます。ハイクラスのビジネスマナーを間近で体験することにより、自分を磨いていくことができます。
役員運転手に向いている人の特徴
役員運転手に向いている人は、気配りが上手で口が固い人です。役員の送り迎えしていると、取引先企業の方と会う機会があります。役員が会う取引先企業の方は、役職が高いケースが多くあります。そのような方に対して失礼のないよう、気配りをしなければいけません。取引先企業の方は送り迎え先で会うだけではなく、乗車されるケースもあります。
また、役員の体調や気候の変動に気配りすることも大切です。役員が体調悪そうにしていないか、今日は暑いためエアコンを効かせておこう、などと自然に思いつく人は、役員運転手に向いている人です。
あとは、口が固く、秘密事項を他に漏らさない人も役員運転手に向いています。先述の通り、車内で役員が取引先企業の方と機密事項などを話し合うことも想定されます。会社のトップクラスの話は、他愛もない話と違い、外部に話が漏れると大事になります。そのため、役員が話している内容を絶対に話さないような口が固い人は、役員運転手に向いています。
また、我慢強い人も役員運転手に向いているといえるでしょう。役員を送り迎えする際に、役員を待つことが必要です。役員が会議に出席している場合には、会議が終わるまで待つことになります。待つ場所は、オフィスで待機することもあれば、車中で待機することもあります。当然、いつ役員が来るかわからないため、遠出をできません。
役員の予定に合わせて、役員運転手の仕事の時間も決まるため、1日が長時間の仕事になったり、休日の仕事が入ったりすることもあります。このようなことに対応できるような我慢強い性格の人も役員運転手に向いています。
役員運転手に向いていない人の特徴
役員運転手に向いていない人は、ビジネスマナーに自信がなく、運転技術にも自信がない方です。取引先企業の方と会うときに、ビジネスマナーがなっていないと相手を不愉快にさせることがあります。
取引先企業の方に不愉快な思いをさせると、役員の株も落ちてしまいます。役員の株が落ちるということは、会社全体のイメージを損なう可能性があります。
一般の方に対してもビジネスマナーは必要ですが、役員クラスの高いビジネスマナーを備えていないといけません。役員に対して気配りをするにもある一定のビジネスマナーが必要です。
また、運転技術が低い方や運転がそもそも苦手という方には、役員運転手は向いていません。役員の仕事は、分単位の時間で動くケースがあります。分単位の仕事と仕事の移動を完璧に行うのが役員運転手の勤めです。
運転技術が低く移動も正確にできないということでは、スケジュール管理を行うことができません。役員の次の予定が時間のずらせない会議などということはよくある話です。
その上、役員が前の仕事をなかなか切り上げることができず、次の予定までの時間が想定より短くなることがあります。そのような場合でも落ち着いて、次の予定に間に合うような運行順路を考え、焦ることなく次の予定地まで向かう必要があります。このように運転技術が低い方は、役員運転手に向いていない人です。
役員運転手の年収は運転業の中では、高い方の年収に位置づけられます。年収が高いということは、年収に見合うスキルが必要になるということです。しかし、気配りやビジネスマナーなどは、どの会社に勤めたとしても必要になることです。役員運転手を目指している方は、世間一般のビジネスマナーなどを身につけていれば採用される可能性があります。自分には一般的なビジネスマナーがあり、運転技術もあるという方は、役員運転手を目指してみるのもよいかもしれません。